top of page

モロッコの香り



ここのところ夏のようなお天気が続いておりましたが、今日の名古屋は久しぶりに雨模様。

先日届いたばかりのバブーシュたちが少し強めに香っている店内です。

モロッコで羊の皮から手作りされているバブーシュ。

届きたてで更に今日のように湿気が多いと羊の皮特有のなんともいえない動物らしい匂いが漂います。

しばらくするとにおいは弱まりほとんど気にならなくなりますが、時々苦手な方もいらっしゃるので気になる方は一度鼻を近づけて嗅いでみて下さいね。

風通しの良いところにしばらく置いて頂くと早めに匂いが和らぎます。

この香りで思い出すのは6年くらい前に訪れたモロッコのフェズという町の革染色職人街。

世界一複雑な迷路の町と言われる旧市街 “フェズ・エル・バリ”は、1000年以上前の中世イスラム都市がそのまま残っていて今もたくさんの人の生活拠点として成立しています。


タイムスリップしたような、その中に自分がいることが不思議な感覚になるフェズ・エル・バリの一角にある “タンネリ”と呼ばれる革染色人街。



歴史を感じずにはいられない原始的な作業場の風景に鼻にミントの葉を詰めるのも忘れて見入ってしまいました。

(タンネリは強烈な革の匂いで充満しているため入るときに鼻の穴に詰めるミントの葉をくれるのです。)

自分の見たあの光景が幻のように感じてしまうほど、私の日常とはかけ離れていて、でも本当に心を惹きこまれてしまうような魅惑の町では今日もあの場所でいつもの毎日を過ごしている人々がいると思うととても不思議で世界の大きさを感じます。

Oranzovyに届いたバブーシュにももしかしたらあのタンネリで染められた革が使われているのかも、と想像するととても感慨深いです。

フェズ・エル・バリでは商売っ気がものすごいおじさんたちの圧に怯えて、“I am a student.” といい続けていた私ですが。

(私は学生です、と嘘をついて高いものを売りつけられないようにしていました、ごめんなさい。)

再びフェズに行くことができたとしてもあの迷路の町で同じ場所にはたどり着けないと思いますが、いつかもう一度訪れてみたいなぁ、と思っています。


明日5/5(火)は火曜日ですが祝日のためオープン致します。

(申し訳ありませんが18:00でクローズ予定ですのでご来店くださる予定の方はご注意ください。)

みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

bottom of page